「この世界は、黒い魔物に侵食されつつある」
漆黒の名前を冠する魔物
対するは黒き夜を塗り替える空の青
「ああいうのを殲滅するために、僕たちはいるんだよ」
「そんなの入る前から知ってるっつの」
けれどその青の中にも様々な色が入り混じる
例えば夕日のごとき朱の色
「お願い誰か助けて、死にたくない 死にたくないよ」
「もう、僕しか いないの・・・?」
「・・・そうだよ、僕が 黒羽を殺したんだ」(違う、僕は何もしてない・・・!)
「良かったぁ・・・君が無事、で・・・」
「駄目なんだ、僕じゃなきゃ、僕じゃなきゃ黒月を守ることは、できないんだ、から」
例えば夜の月のごとき金の色
「姉さん!姉さんっ!!」
「ふうん、ヒゥ・・・ね なんかよわっちい顔してんなあ」
「なんで姉さんを殺したんだっ!!答えろヒゥ!!」
「どうして・・・どうして俺を、庇うんだよ・・・!!あんなに、酷いことをしたの に・・・!」
「い・・・いやああああああああああああああっっ」
例えば血のごとき紅の色
「所詮、私は化け物でしかないのですよ」
「ねえ、誰か私を殺してくれるような人はいないんでしょうか」
「愛なんて曖昧な物・・・信じないとずっと思っていたのに・・・はは・・・っ」
「私は・・・私は化け物ではない・・・!!私は人間だ!!」
「見ナいデ・・・私ヲ・・・見なイ・・・で・・・」
例えば炎のごとき緋の色
「はっ、僕の身体をこんな風にした人間なんて信用できないね」
「知ってる?そういうの偽善っていうんだよ」
「痛い・・・痛いよぉ・・・っ」
「蕗樹!手を伸ばして!早く!!」
「誰・・・君・・・なんでそんな僕にそっくりなの・・・?」
例えば海のごとき青の色
「えへ、今日から担当になる蕗樹でーす」
「偽善でも、やらないより良いと思うよん?」
「大丈夫・・・大丈夫やよ、すぐ治してあげるから・・・っ!」
「ひそ・・・!!駄目だよひそ!!」
「・・・? わあ、きれーな目ー」
そして宝玉のごとき水の色
「ぼくは、だれ?ぼくの、なまえは・・・?」
「うん・・・大丈夫だよ白無・・・ずっと一緒にいる・・・から」
「私は・・・私はあなたと・・・手を繋いで一緒にいたかっただけなのに・・・!」
「あは、あははははは!!皆・・・私が喰らい尽くしてやる・・・!!」
「もうつかれました・・・おねがいです わたしを、ころして・・・ゆら・・・」
混じった色はどんな色へと変わり行くのか
全ては書き手のみぞ知る
譲り羽